【経験談】介護現場において新人指導ってめっちゃ大変…って話【負のループ】

新人指導をやれって言われたけど、どうやって教えていいかわからない…

何をどうやって指導すればいいかわからないよぅ…

リーダーになって、必ずといっていいほどやらなければならない新人指導

介護業界はいつ新人職員が入ってくるかわかりません。

常勤なのか、パートなのか、派遣なのか…

はたまた日中だけの職員なのか、夜勤専従なのか…

人手不足だから職員が入ってきたのはとっても嬉しいんです。

でも、肝心の指導者不足のため十分に指導ができず、時間が経ってもできない新人、焦るリーダー、イライラする職員…

こうなってしまった時、もう「負のループ」から抜け出せなくなってしまいます。

つまり、新人職員の指導が固まっていないと「チーム全体の結束力」がかなり弱くなってしまいます。

教えることができる、伝えることができるほどの基礎業務がチーム全体でできていないのです。

特に「臨機応変」という言葉。

指導職員
指導職員

とりあえず、利用者さんの対応は職員でバラバラだからノリで臨機応変にお願いね!

新人のときに言われたらたまったもんじゃないですよね。

新人職員
新人職員

まだ職場の状況もわからんのに、その場のノリで仕事できるわけないやん…

臨機応変に業務をこなす前に、しっかりと基礎を固めなければいけません

この記事は、約8年ほどリーダー・管理者を経験し、何十人も指導をしてきたしょーそんの経験談をもとに、

介護業界でよくある新人指導の現状をまとめてみましたっ。

この記事のメリット

・新人指導を行うときによくある問題点がわかる!

・問題点を踏まえた解決策がわかる!

・新人指導を行うときのポイントがわかる!

まずは問題点を解説しておりますので、具体的な指導方法については別の記事をご覧くださいっ

本当はきっちりと新人指導をして、現場に余裕を持たせたいのに…

と、やきもきしているリーダーのみなさん。

今のうちにしっかりと準備をして、いつ新人が来ても万全の体制で指導できるようにしましょうね!

介護業界が抱える新人指導(+人材育成)の問題点

必要人数がそもそもいない

そもそも人手不足の介護業界。

職員の入職・退職が頻繁にあります。

職員が入った!やった!と思ったら、その数か月後には退職者が…。

特に職員が入職するときって、職員が不足していて日々の業務でいっぱいいっぱいですよね。

例えば「早番・日勤・遅番」で回していたのが、今は人手がいないから少なく回していた場合。

リーダーや指導者が残業をして指導にあたる…

なんか人が増えたのに残業も増えて、ちょっと本末転倒ですよね。

これは「新人が独り立ちするまでっ」と割り切れたらいいのですが。

独り立ち直前に新人がやめられてしまうと、リーダーのライフはもう完全に0です…。

教える人はさらに少ない

特に人手不足のところだと、リーダーやリーダーより少し下のベテラン職員が夜勤に多く入っていることがあります。

例えば常勤で入ってきた場合、日中職員の中で指導できる人がおらず、結局リーダーが残るはめに。

自分もよく夜勤明けでそのまま日勤で新人の指導をしていたなぁ…

(今思うとよくやってましたわ)

リーダーや教育係が育たない

人手不足+指導者不足のため、現場のリーダーは職員の指導的立場というよりは、

シフトや勤務・業務の負担を積極的に肩代わりしている状態といえます。

もちろんリーダーだけではなく、ベテラン職員も同様になかなか日中の勤務・物事を考える時間も少ない。

現リーダーからすれば、次のリーダーや中堅職員のフォローが難しい。

またそれを見た部下達は

職員
職員

こんなリーダーぜってぇなりたくねぇわー

と思われてしまう。

リーダーになった時点で茨の道が確定している、なんて悲しいですよね…。

スタッフ間の連携が足りない

リーダーが一人でいろんな業務を行っている現状があります。

積極的にリーダーが他職員の聞き役や回し役にならないといけません。

つまり頭の中であれこれ考える時間が必要なのです。

ですが、自身がプレイングしてしまう(せざるを得ない)ことで、職員間の連携が難しくなってしまいます。

新人指導でも同じく、リーダーだけでやってしまうと

他職員
他職員

リーダー、新人指導やってるけど、内容よくわかんないししーらねっ。

かえろかえろーっ。

と、職場全体での連携や協力がより難しくなってしまいます。

対人サービスを教えるのが難しい

介護サービスというより、「対人サービス」を指導する難しさというものがあります。

例えば利用者さんと接する職員。

男性、女性、若い、年が近い等たくさんの要素があり利用者さんと接しています。

利用者さんとの接し方について、職員ごとに大事にしているポイントが全然違います!

若い女の子の職員だったら男性利用者さんはでれでれして、誘導がしやすくなる。

逆に高齢の男性職員だと、少し気を遣ってしまい誘導がうまくいかない…。

いろんな場所、時間、人によって対応が変わってしまう事が多い仕事だと思います。

ただ、その指導者の関係性そのまま教えてしまっては、

そんな関係性もないのに、そんなことできないよ…

と、新人職員は自信をなくしてしまいます。

基本と応用(こだわり)が混在している

決まった業務もあれば、利用者さんに合わせた介護方法もあるのです。

それが混在しているため、より新人指導というのが難しくなってしまっている要因でもあると考えられます。

困ったことに、指導者側も「混在している」という意識がないまま指導してしまいます。

そのため、どこが基礎でどこが利用者さん独自のケア(こだわり)かがわからなくなってしまいます。

すべて伝えられると、そりゃパニックになりますよね。

新人職員が指導時に抱えやすい悩み

次に、そんな介護業界に新人として入ってきた職員が、指導時に抱えやすい悩みについて考えていきましょう。

覚えることが多すぎる

介護、といっても一言で片づけられない程たくさんの介助や業務があります。

もちろん利用者さんの身体介助から、小さな施設だと食事作りや掃除、リネン交換、物品補充まで…

なおかつそれを時間に追われながら教えられちゃうと、もう頭がパンパンです。

人によって指導内容が違う

《対人サービスの難しさ》でもあったように、指導職員の性格や身なり、経験年数によっても教え方というのが少し違ってしまいます。

ただし、それはあくまで「教え方」であって、指導目標は同じにしなくてはいけません

ですが、職員の中では

指導職員
指導職員

あいつの教え方は俺と違うんだっ!

こっちの方が正しいんだよっ!

と指導しながらブチ切れている職員、たまーにいますよね笑

新人職員からすれば

どっちの指導をきけばいいのよーーーー

と、そりゃテンパりますわ。

忙しい現場で忙しい上司、いつ聞いたらいいかわからない。

指導内容の違いや困ったこと、確認しておきたいこと。

新人職員はたくさん思っています。

しかしながら、確認したいのにリーダーが見つからない、せっかくみつけてもめっちゃ忙しそう…

新人職員
新人職員

リーダーはどこですかー?

指導職員
指導職員

今忙しいんだよっ!あとにしてくれよっ!

新人職員
新人職員

…何時聞けばいいんだよぉ…

新人だからたくさん気を遣ってしまいますよね。

こうしてわからないものはわからないまま、時間だけが過ぎていきます。

もっと時間をかけて指導してほしい

指導職員
指導職員

今時間ないから、あとはこーしてあーして、また今度ねっ!

新人職員
新人職員

えー…全然わからないよぅ。

必要人数がそもそもいないので、その分指導する時間もかなり凝縮。

そしてわからないところを聞こうにも聞けない…

こんな施設はなかなかないかもしれませんが、実際に聞いたことあったり体験したりした方、いらっしゃるんじゃないでしょうかねぇ?

新人職員がすぐ退職しないための方法

そんな人手不足、指導者不足の介護業界に入ってきてくださった職員。

貴重な人材がすぐに退職しないようにするために、どうすればよいでしょうか?

焦らずゆっくり

指導職員が人手不足で業務も大変な中、指導までやっている現状。

まずは、「あせらずゆっくり」やりましょう

焦ったら焦っただけ、新人職員も不安になってしまいます。

指導を行うときは少し一呼吸を置いてみましょう。

指導期間、内容を明確にする

新人にとっても、チームにとっても、だらだら指導してしまうことにメリットはありません。

新人
新人

いつまで新人なのかなぁ‥

新人
新人

えっ!?いつのまに独り立ちされてる?!

他職員
他職員

この新人、指導外れたのに全然できひんやん!使えない!

とすれ違いがおきてしまいます。

1ヶ月は必ず指導者をつける

少なくとも1ヶ月は指導職員がシフトで必ずいっしょにつくように調整しましょう。

2〜3日だけついて、あと独りで…ってやっぱり不安ですよ。

まだ顔と名前を覚えるのがやっとだと思いますので、シフトでその日の指導者を明記しておくといいですねっ。

すぐに確認できる書類や相談できる環境を整える

その場でなかなか確認できなかったことや終わってから(やっぱり気になる…)ということがあるかと思います。

その場合は、

  • まずはチェックシートやマニュアルを確認してもらう。
  • 指導前・指導終了直後10~15分時間を取る 
  • (1)指導前:前回の復習・今日やる事の確認
  • (2)指導後:今日の復習・次回確認しておくことを共有

の流れでケア方法や業務を確認できるようにしておきましょう。

そうすることで、新人さんもいちいち聞くのではなく書類を見て確認する癖がつきます。

一回伝えるだけでできるのが当たり前と思わない

介護現場では1つのケアをゆっくり丁寧にできるときもあれば、2~3個の業務をまとめて行う時もあります。

その分、たくさん覚えなければいけませんよね。

一回指導するだけでわかる人なんてそうそういませんっ!

この前言ったのに全然わかってないやんっ!

と怒るのではなく、

この前指導したけど、念のためもう一回聞いとく?大丈夫?

と伝えてあげると、新人職員さんはとっても安心しますよねっ。

教材を統一させる

同じ職場で同じ事を学ぶのに、人によって教科書が違うっておかしいですよね?

職場全体(ユニット単体だけではなく!)で、マニュアルやチェックシートを統一させておきましょう。

指導を受ける新人さん側がわかりやすくなるのはもちろんのこと、指導を行う側も新人さんができていること・できていないことを共有しやすくなります。

必ずメモを取ってもらう

なんだか指導を受けながらメモを取るって大変…

指導職員
指導職員

メモ取る暇あったら身体うごかしてっ!

なんて言われたことがあるようなないような…

メモをとるって新人さんのためですか?

新人さんがとったメモをみることで、新人さんの気持ちや業務のとらえ方がわかるのです。

そして、指導内容もメモしておいてもらうことで、

・誰が

・いつ

・どういうふうに指導したか?

ということがわかります。

つまり、新人さんのメモを見てみることで、指導のブレがないかその都度確認することができるのです。

もし、ブレがあったときは新人さんを噛まさずに指導者同士で調整しましょうね。

(新人さんからすると挟まれたらたまったもんじゃないですしね)

まとめ

この記事のおさらい

・新人指導を行うときによくある問題点がわかる!

・問題点を踏まえた解決策がわかる!

・新人指導を行うときのポイントがわかる!

本当にリーダーや指導者のみなさま、新人の指導おつかれさまです。

自分の仕事もしながら、周りも見て、新人の指導をして…

リーダーの負担って思っている以上のモノがありますよね。

まずは、しっかり問題点を把握してみることで、

こういうことあるある…

次からちょっと工夫してみよっ!

と思えたらいいですねっ

新人指導で一番大事なのは「共育」だと思います。

新人指導をしながら、リーダー自身も指導方法やポイント、ひいてはユニット全体のことを学んでいきましょう!

リーダーのみなさまが少しでもラクになりますようにっ

ではではっ

またねー!