10年以上経験した元GH管理者が思う、介護リーダー・管理者の今後3選

どうもどうも、しょーそんでございます。

私は大学卒業してから10年ほど介護現場でぺーぺーの平社員から管理者まで経験してきました。
現在は転職し、介護事務をしています。

リーダーや管理者をしたのは10年のうち、6~7年ほどでした。
今振り返ってみると、まったくダメダメのリーダーで上からも下からも横からも怒られる毎日でした。

転職をして、改めて自分のしてきたことを振り返りながら、

・今後リーダーや管理者になる人
・今すでになっている人
・めちゃんこ悩んで自分を責めている人

に向けて少しばかりですが経験談や自分の考えを伝えられたらいいなと思います。

この記事のポイント
  • 介護業界の流れの中にいるリーダー・管理者の役割、転換点
  • 使い捨てリーダーになってしまった事例
  • 今後リーダーはICT・PCスキルが必須となる点

と3つの視点でリーダーの今後について解説していきます。

これからの業務の取り組み方に悩んでいる人がいたら、ぜひぜひ参考にしてくださいませませ。

1.リーダーの責任・業務が今まで以上に大きくなる、転換点を迎える

介護の人手不足について

2025年問題と2040年問題


もう説明不要ですよね?
介護の人手不足がずーー-っと話題ですよね。
自分が就職したころからも言われています。

・2025年問題:めっちゃ高齢者の人口増えちゃうよ!
・2040年問題:2025年よりもめっちゃくちゃ高齢者の人口増えちゃうよ!

と、まぁ簡単にいうと高齢者がめちゃくちゃ増えるわけです。
高齢者を支える介護従業者も今よりもっともっと必要なわけですね。

(今度別記事にまとめておきますね)

今注力されているのは「人手不足」

めっちゃ人手不足なので、いろんな対策がされています。
特に今注目されているのが、

外国人雇用 :中国人や東南アジア系の方を中心とした雇用
ワークシェアリング:業務特化型の介護職員

です。

この動きって、これからリーダーをする人ってどうなるんだろ?って疑問に思ったわけです。
もうこの流れには逆らうことができないです。

リーダー
リーダー

 やだやだっ!にほんじんのせーしゃいんがいいー!

ってフロアでだだをこねてもどうしようもないんです。

(日本人の正社員のほうが働かないかもしれないっすよ)

次に注目されるのは「人材不足」

じゃあ、これで働き手は増えましたとしましょう。


次に注目されるのは 

リーダーになる人が不足する
リーダーの責任・業務負担がより大きくなる
リーダーの業務内容が大きく変わる

ことだと思います。


派遣や業務特化職員が増えるということは、正社員として施設の中で働く人がその分いなくなります。
それをしきるリーダーの役目は今までとは違った働き方をしないといけなくなると考えられますよね。

2.肉体労働から頭脳労働への転換

管理職って「頭脳労働」

リーダー、管理者の役割って「頭脳労働」   

自分はもともと介護職員として入職しました。
そこからえらくなろうとか、もっとキャリアを積むぞ!とかなんて思っていませんでした。

ありがたいことに働きぶりを評価され、前任のリーダーが退職するのをきっかけにリーダーになりました。
また、その後前任の管理者が退職するのをきっかけに管理者になりました。
今思うと、その時々の波に飲み込まれながら役職がどんどんあがっていったなぁという感じです。 

介護職しかしていない自分にとって

は?介護保険ってなに?
要介護度?とりあえず高ければええんかな?
え?防災?研修?何をどっからやればいいのー?  

って本当によくわからないまま、時間だけが過ぎていきました。

でも、とりあえず言われたことや何かあったら優先順位関係なくわーっとやるしかないのです。
(今思うと本当にそれがダメでしたね)
 

今まで身体を使ってわーわー働いていましたが、役職があがると考えたりあれこれ悩んだりしなければなりません。
(その悩みも今後の記事にまとめます)

でも実際はどっちも100%で取り組まないといけない状況だった。

シフトを作成したり、ご利用者のケア方針を決めたり、施設運営を行ったり…
リーダーとしてやらなければならないことがたくさんありますよね?

でも、これって介護職員としてやっていた業務に「積み重なってくる」のです。
(本当はバランス調整をしなければならなかったのですが、そんな余裕も頭もなかった)

今まで100%でやってきた介護業務に、さらにリーダーの業務を行わないといけません。
毎日120~150%で仕事しなければならないのです。

じゃあ、はみ出た20~50%はどうやったって?

決まっているじゃないですか、大正義 サービス残業です。

でもその時ってそれが「当たり前」と思っちゃうんですよね。(盲目って怖いですね)

職員が休んだら代わりに積極的に入らないといけない。
ご利用者で何か起きたらその対応をしなければならない。

介護業務でも100%を超えてきて、なおかつリーダー業務も積み重なってきますから、
もっともっとそのパーセンテージは上がってきていました。
こういうリーダー多くないでしょうか?

「まだリーダー働いてるんかいな」

介護現場で働いている人ならリーダーに対してこんなこと思ったことないですか?

若い時の
しょーそん
若い時の しょーそん

(マジでまだいるやん、この人)

 定時が終わってもずーっといて、なんかよくわかんないけど忙しそうにしているリーダーや管理者。
 自分も平職員の時はそう思っていました。

 自分がリーダーになったときに思われる側になったんですよね。

しょーそん
しょーそん

(マジでまだおるやん、俺)

 みたいにです。

リーダーや管理者って孤独ですよね。

「できないやつ」スパイラル、使い捨てリーダーの完成

こうして100%を超えて残業がむしろ本業な毎日を送っていました。
やっぱりキャパを超えて仕事をするのはよくないですね。

まずは頭が回りません。
頭が回らなくなると、リーダーとして行う役割や決定、指導に穴がでます。
そのケツ拭きは、自分自身で行う、もしくは上司が発見して対応をしますよね。

上司からは「できねぇリーダーだな」と怒られる。
それを見た職員からは「できねぇリーダーなんだな」と心の中で思われる。 

こうして後手後手ぐずぐずのリーダーが完成しました!やったね!

じゃあ、他のリーダーできるやつは…となると、 

〇タ子さん
〇タ子さん

 アンパンマン!新しいリーダーよ!

みたいにいないわけですわ。

結局その「できない」とレッテルを貼られたリーダーがそのまま居座ってしまう。

(本人も居座りたくないだろうし、周りにとってもマイナス…)

顔を全部食べられてもなお働き続けなければならない、ただの「マン」です。
濡れる顔もなく、胴体だけでかろうじて戦い続けるリーダー…
ほら?泣けてくるではありませんか。

…って自分の経験談を書いてしまいました。
でも実際にこういうリーダー多くないですか?
介護現場のこういうリーダーどこでもいると思うんですよ。
大半のリーダーに「なっちゃった」人ってこんな感じです。

プレイングマネージャーにならないために

業務バランスを提案しよう

使い捨てリーダーにならないためにどうすればよかったのでしょうか?
そもそも、リーダーを打診された瞬間から交渉すればよかった、と考えています。
 

それは、『業務バランスの提案』です。
 

打診を行う上司がいるわけですから、その時に

・リーダーをやるなら、毎日〇〇をする時間を確保してください!
・職員の欠勤については、職員でカバーする体制を整えてください!

などと、伝えておくことが重要です。(これも今度記事にまとめておこう) 

もし、その条件に対して上司があーだこーだいってくるのならば、その施設でえらくなるのをあきらめましょう。

 (ほんとこれ)

自分を犠牲にしないで

現在リーダーや管理者の人はどうすればいいでしょうか?
自分の時間を確保できるような条件提示をしてこなかった人が大半だと思います。 

その場合は、もう今いる介護職員に頼っていくしかありません。
自分のカードは切らずに、いかに誰かに任せられるか。
任せた責任はあるにせよ、任せた分自分にしかできない仕事ができます。
(任せる側、任せられる側の話も別記事でまとめます)

3.データ活用やPCスキルが重要視される

介護のICT化がさらに加速する時代

LIFEの活用

介護利用者のデータ活用として、現在行われているのが「LIFE」と言われているものです。
(別記事参照くださいまし) 

介護ってなかなか目に見えづらく、評価しづらいものではあります。
それを国全体あげてデータで管理していこうぜっ!ってめっちゃざっくり言ったらそういうことです。
介護のICT化ってLIFEの時にブームになったかと思います。
つまり、職員が書く古代文字を解析するような時間はとらなくていいのです!

 (なんて書いてんねん…ってみんなで解読する時間、マジで不毛)

 

介護記録ソフトの進化   

LIFEに付随するように需要が伸びてきたのが「介護記録ソフト」です。(この流れや比較も記事にまとめます)
つまり、今まで紙ベースで行ってきた記録業務がボタンをぽちぽちするだけでもできるようになりました。
個人的には超絶らくちんになったのですが、まだまだ介護現場では浸透できてないのが現状です。
(実際に現場で使ったこととかもまとめますね)
どこにもパソコンで拒否反応を示す職員、いますよねー。

PC・ネットワーク環境の整備

まだまだ紙が居座る現場

LIFEや介護記録ソフトが急速に登場したにもかかわらず、実際の介護現場はまだまだ追いついていないのが現状です。
ハンコ文化もまだあるし、何か報告するときは結局紙ベース。
出勤するたびに自分のデスクは紙でピラミッドができていて、

わしゃクフ王か!

とツッコミたくなります。(いや、やっぱりツッコみません)
   

デジタルとアナログが混在した介護現場   

おそらく介護現場で「すべてデータで行う」というのはまだまだ先かなと思っています。
むしろやっていたらテレビで取材もんですよね。それぐらいレアな現場です。
   

ここで何が言いたいかとというと、 

デジタルとアナログが混在した現場になる 

ということです。

別に悪い意味ではなく、むしろ今後の主流になってくるのではないかな、と思います。

介護現場にとって、

無駄な業務:ここまでせんでええやろと感じる業務
大事な業務:ここはしっかり押さえておきたい業務

の線引きがなされたうえで、無駄な業務ではデータ管理を行う必要があります。

特に今後リーダーは、記録のみならず「伝える」という点においても、PCスキルがかなり重要視されてくるでしょう。
(リーダーが知っておくべきExcelスキルも別記事にまとめます)

まとめ

この記事のおさらい
  • 介護業界の流れの中にいるリーダー・管理者の役割、転換点
  • 使い捨てリーダーになってしまった事例
  • 今後リーダーはICT・PCスキルが必須となる点


と3つの視点でリーダーの今後について解説していきました。

まず、この人手不足な介護業界に入ったことがすばらしいですし、
その中でもリーダーや管理者という人材として働かれていることはとっても素晴らしいことです。

でも、その中で自分が壊れてしまっては身も蓋もありません
今後の介護がどういう流れになってくるのか、
その中でリーダー・管理者の役割ってどうなるのか、
少しずつ一緒に学んでいきましょうねっ

ではではっ
またねー!