【私の会議進みすぎ…!?】介護現場における効果的な会議の進め方!

介護の会議でうまく話せる方法ないかなぁ…

会議で何をどうやって話せばいいのかわからないよぅ…


っていうリーダーたくさんいらっしゃいますよね。

初めてリーダーになって、いきなりその月にケア会議で話す…なんてことも。

自分もリーダーになったころ、なかなかうまく会議が進みませんでした。

  • 出席率が悪い
  • だらだら会議
  • 決めっぱなし会議 など…

詳しくはこちらのブログで解説しています。

【あるある】介護現場でよくある会議の問題点4つと解決策チェックリスト!

せっかく皆さん忙しい中会議の時間をとっているのに本当にもったいない!

ポイントを押さえた介護の会議を行うことで利用者さんの生活を作るだけではなく、リーダーの業務改善に大きく貢献します!

この記事では、会議前→会議中→会議後に気をつけるべきポイントをまとめてみました。
今回はグループホームでのユニット会議(想定7〜8名)を例にしてみます。

この記事のポイント

・会議前〜中〜後でリーダーが気をつけるポイントがわかる。
・リーダーがすべてをやらなくていい=リーダーの業務負担が減る!
・会議の「応え(×答え)」を探すことができる。

リーダー業務の中で結構な割合を占めている「会議」。
これを読んで、少しでもリーダーの皆さまがラクになりますようにっ。

会議前の「準備」〜準備を制するものが会議を制す〜

会議前の「準備」は、リーダーが行うべき重要な業務のひとつです。

「準備を制する者は会議を制す」といっても過言ではありません。(過言かもしれません)

ここでは、以下の内容について解説します。

  • 会議の構成を確認する
  • リーダーが1人で準備する必要はない
  • 会議の資料は先に提示しておく
  • 会議のルールを周知しておく

では、ひとつずつみていきましょう!

会議の構成を確認する

まず、会議の構成について少し考えてみましょう。


大きく分けて2つの構成に分かれています。

  • チーム運営に関すること
  • 課題解決やチームとしての意思に関すること

もう少しひもとくと、以下のような分類となります。

チーム運営に関すること

・行事や年間計画の進捗状況確認
・業務内容についての確認

※ チーム運営に関することについては、他会議(施設内会議や他ユニット会議)と連動しておこう!

課題解決やチームとしての意思に関すること

・利用者さんのケア方法
・体調や状態に変化のあった方への対応方法
・ヒヤリハットや事故報告の共有・対策の確認

チームの結束力が上げやすいタイミング

個人的な意見ですが、「ご利用者が入院→退院して戻ってくる」というとき、ありますよね。

そのタイミングが一番チームとしての結束力を上げるチャンスだと思っています。
もともとの利用者さんの状況をみんなが知っているからこそ、同じイメージをしやすいのです。

「職員みんなでまた前の利用者さんの姿に近づけるように頑張っていこうね!」
と、わかりやすく舵をとれるのもリーダーとしてのメリットです。

詳しくはこの記事でっ

【経験談】介護リーダーの役割って「何もない」を作るんじゃないかって話

リーダーが1人でやる必要ない

いろいろ確認することが多くて、準備だけでもおなかいっぱい…

そりゃリーダーひとりでやるのはたいへん!

ひとりでやるのは、です。


特に、利用者さんのケア方法については、リーダーではなく職員に準備してもらってもよいのです。

職員にどうやって振ればいいのかわかんないよぅ…


その時は下記ステップに合わせて、説明をしましょう

目的:知りたいこと、なんで知りたいのか、を伝えよう

例)

〇〇さんの失禁が多くて…。なんとかトイレでの排泄できるようにお手伝いしたい。

期間:どのくらいの期間を調べていく必要があるか、を伝えよう

例)

× 最近のこと調べといて ← 最近っていつよ?…と職員が迷っちゃう!
〇 3/16~31の間で尿失禁が何回あったかを知りたい!
〇 直近1週間で排尿した時間(タイミング)をまとめてほしい!

形式:どういう媒体で提出してほしいか、を伝えよう

例)

カレンダーのコピーを渡して、「ここに回数を記入してほしい」
Excel等でタイムシートを作成し「排尿があった時間を記入してほしい」

期限:いつまでにほしいか、を伝えよう

例)

会議の5日前にほしい 等…(リーダーが確認できる時間、提出が遅くなる可能性も視野に入れておこう!)

メモ:自分のスケジュール帳があれば、それにメモしておこう!

申し送り表があれば、そこにあえて記入しておいて他職員にも問題意識を持たせるのもあり!

また、議事録のテンプレートまで作っておくのも忘れないようにしましょう。
後述する「会議後の確認」がスムーズにいきます。

会議資料を先に提出し周知しておく


会議資料を渡しておくことで、当日改めて説明する手間や時間が省けます

そんなこと言ったって、読まないやつもいるじゃないか…

めっちゃくちゃわかります。

ただ読まない職員基準で話を進めてしまうと、せっかく頑張っている職員をないがしろにしていまいます。
また、リーダーも当日バタバタして会議の資料を作成する、ってなんだか気疲れしちゃいますよね。
その点を踏まえ、先に会議資料を渡しておくとスムーズに会議に臨めます。

会議のルールを事前に伝えておく

会議のルールって聞くと、なんだかガチガチな会議になりそうでたいへんそう…

最初は「会議の時間(休憩時間含む)」「会議の議題(これだけでも話したい!という内容)」だけで十分です。

特に、当日出席者と欠席者により対応が変わってきます。
欠席者には下記フォローを行いましょう
(ぶっちゃけフォローというか、会議でないんだったらここまでやってほしい…と思ってはいますが…)

  • 会議前:事前に議題に関する意見を提出してもらう。
  • 会議後:議事録を確認させる。リーダーから口頭で伝える。

ここで大事なのが、出席者と欠席者の間で、内容把握にギャップがないようにしなければならないことです。

出席者からすると、理由はどうであれ、

職員
職員

あの人欠席した!

= 自分は会議出てるのに、出てなくてずるい!

と思われがちです。

欠席者だけでなく、チームとしてもちょっとギスギスしますよね…

出席者へのフォローのためにも欠席者への対応も忘れずにしましょう。

個人的には、夜勤明けや休みでわざわざ来てもらうのも申し訳ないから、zoomとかでいいんじゃないかな…と思っているんですが。

会議中の「役割」〜答えを見つけようとしない〜

準備万端で「よし頑張るぞ!!」と思っていても、いざ会議がはじまると「うまくいかない…」と思うことがたくさんあります!

何も決まらないし、何も発言もない…リーダーの頭の中はショート寸前!

会議中のリーダーの役割は、以下の3つです。

  • 利用者さんの「なに」について話しているのか、スポットライトを当てる
  • 手書き・文章・写真・動画など、いろいろな見せ方をする
  • その日の「応え」だけは考えておく

それぞれみていきましょう!

利用者のどこに焦点をあてているか明確にする=地図を渡す

会議の問題点」に関する記事でも書きましたが、「地図を渡す」イメージはとても重要です。

結局この会議の目的地がわからず、リーダーも職員もみんな迷子になってしまいます。

この利用者さんについては、この点について話したい!

と一言添えるだけでも、かなり効果的です。

職員が会議前後に提示された点をしっかり見てくれます。

リーダーは照明係として、議題にスポットライトを当ててあげるだけでいいのです。

手書き、文字のみ、写真、動画の使い分けを行う

会議のレジュメが小さすぎて読めなぁい!!

文字ばっかりで何が大事なのかさっぱり…

リーダーも文字ばっかり打ってたいへんですよね。
ここでは効果的なレジュメの「見せ方」について考えていきましょう!

手書き

メリット

  • 手書きのイラストや色の使用で、よく見える。

デメリット

  • センスのない人、文字の汚い人は暗号解読必須になる。

文字のみ

メリット

  • 真剣さ・真面目さが伝わりやすい。

デメリット

  • 介護職員は便失禁対応の次に文字が苦手。

写真

メリット

  • 言葉で伝わりづらいこともわかりやすくなる。

デメリット

  • 介護現場は流動的なケアが多いので、ポイントポイントで集めすぎると写真が多くなりがち。

動画

メリット

  • 生活動作を切り取ることで、利用者や職員の動きがわかる。

デメリット

  • ずっと動画を見せるのはムズカしく、会議中に数回みた後はそのまま放置されやすい。

それぞれの状況に応じて、使用する道具を変えるだけで効果的に職員に伝わりますよ!

特に介護の現場では、写真や動画等はその場その時でしか撮れません。
なので、会議前の準備として、議題に挙げたい内容の写真や動画があると、職員はよりわかりやすくなりますねっ。

その日の「応え」を考えておく

なかなか解決方法が見つからないよ…
誰か発言してくれー

なかなかケア方法が決まらないときって
・みんながわーっとしゃべっている(時々好き勝手言っているやつもいる)
・しーんとなり誰もしゃべらない
のパターンがあるかと思います。

そこでリーダーは議題を提示したときは「応え」をもっておきましょう!
おっと…この場合「答え」ではないのです

そもそも会議で決まったことはすべて「正解」なのでしょうか?

自分も何度も経験したことがありますが、会議が行き詰ったときには
・経験年数が長い
・役職のある人
の「答え」を待ちがちです。

でも、「答え」を持っているのは利用者さんです。
いろんな案(=「応え」)が出るだけでも会議としては大成功です。
一つの案を試してみてダメだったら違う案…と、利用者さんを通じて学んでいきましょう!

まずは注目させるのも大事!

夕方になると「帰らなきゃ!」とそわそわしてしまうおばあさんがいました(というか、星の数ほどおる)
あまり問題視されておらず、対応も「そうなんだー、ふーん」ぐらいであまり関心がありませんでした。
そこで、会議の議題として「なぜ帰らなきゃとなるのか」を考えてもらいました。
その日結局結論が出ず、次回に持ち越し。
次回までにもう一度考えましょう、となりました。


ただ、その会議以降ピタッと帰宅願望がなくなったのです。
あくまで予想ですが、おばあさんとってもさみしかったのだと思います。
今まで関心がなかったユニットの空気でしたが、会議で職員みんなの視線をその利用者さんに集中させるだけで、ピタッとやみました。
帰宅願望がはじまりそうだな、と思ったら別のことに集中してもらったり、いろんな人に声をかけてもらったり。
職員の視線が集まったことでその利用者さんはとてもうれしかったんだと思います。
限られた会議の時間で必ず「正解」を見つけなければいけない、ということではないですね。

会議後の「確認」〜その日の会議はその日のうちに〜

会議が終わって、ため息をつくひまもなく、会議後の作業もあります。

会議が終わったらもう次の会議の準備がはじまっているのです。(ほんといやになりますね)

会議後にリーダーがやっておきたい業務は、以下の内容です。

  • 決めっぱなしをしない
  • 職員に口頭で伝えておく

あともう少し!

決めっぱなしを防ぐ

会議おわったあああああああ
やたあああああああああああ

と、会議をひらくこと自体が目的となってしまい、決まったことがそのままってこと、よくあります。

「今年の汚れ、今年のうちに」

ではなく

その日の会議は、その日のうちに

と、議事録等をまとめておきましょう。

ここで準備をしていた議事録のテンプレートがあるととってもラク!

また決まった内容をすぐ業務に活用できるようにしましょう。
「申し送り表」があればそちらにすぐ記載しておきます。

リーダーから口頭で伝えておく

欠席した方や途中退室した方に向けて口頭で会議の内容を説明しておきましょう。
要点をまとめておくのが、リーダーとして大事な役目ですので丁寧に!

タイピングだけはめちゃできるおっちゃん

なかなかクセのあるおじさんが入職してきました。
人の話は聞かない、利用者へは「ちょっと待って!」の連発…
どないしようかなぁと思っていました。
ある日、ふとタイピングがめちゃくちゃ早いことが発覚!
会議の議事録をその場で打ち込む係に任命しました。


最初はとりあえずわーっと打って、最後私で訂正したりしていたのですが、
途中から、タイピングしながら
「そのケアの方法、具体的にいつ行うって書けばいいですか?」
と、記入漏れがないよう掘り下げてくれるようになりました。
打ちながらケア方法を学んでいってくださったおかげで、その時とても貴重な存在となりました。

まとめ

この記事のおさらい

・会議前〜中〜後でリーダーが気をつけるポイントがわかる。
・リーダーがすべてをやらなくていい=リーダーの業務負担が減る!
・会議の「応え(×答え)」を探すことができる。

リーダーからすると、会議って準備から後片付け(議事録作成)までなかなか大変ですよね。

今回の記事で、ちょっとマネしよっ!ってところがあれば、とてもうれしいです。

特に、無理やり解決をしようとしなくていいのです。
まずは案(=応え)が出たことがありがたい。
その案を少しずつ磨いていけば、きっと利用者さんが評価してくれますよっ

ではでは!
またねー!